• テキストサイズ

俺らと粉モン食べへん?

第5章 神山智洋





昔から朝の混み合った電車は苦手。

おしくらまんじゅう状態になるのが
とても気分が悪くなるから


でもメールで【頑張れや】って、
にっこり笑顔の絵文字付きの文見たら

なんだか大丈夫って思えた気がしたんよね



駅を降りたらしばらく歩く道。


時々、仕事に行く途中の貴方が
電話をかけてくれる時がある


【なにしてんのー?】

俺はなあ、って

微かに聞こえる騒ぐ声に
思わず笑いがこぼれる


仕事にはやりがいがある。

得意で好きなものだから、
していて達成感があるから


でもそんな私でも、

時々、挫ける時がある。


どうしようもない失敗して怒られて。

そんな時はね、貴方にメールするの

【会いたいなあ〜。映画見に行きたいな】

そう送ったら貴方はすぐに
【俺もちょうど思ってたところ。
帰って決めよ。やからはよ帰ってきてな?】

またにっこり笑顔の絵文字付き、
貴方はこの時は頑張れなんて言わない。

はよ帰ってきてな?、

待っててくれるって嬉しくて
よし頑張ると思えるの。

ありがとうね?



残業しちゃって、

結局早くは帰れないのはいつもの事だから
貴方はまた電話をくれる

【俺のお姫様はいつ帰ってくるん〜?】


なぁんてね、大丈夫?
っておどけた声にまた笑っちゃう


【無理しやんと自分のペースでな】

待ってるからって、
電話を切った後もメールをくれる




思わずこぼれた涙を、

ハンカチで拭った






/ 262ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp