第5章 神山智洋
そもそもどういう流れで
これ似合うとか言われるん?!
雑誌を2人仲良く見てたってこと!?
え、なんで!?
まず2人仲良すぎなんちゃう?!
『…あの、ともくん?
なんか顔が百面相してて怖いで?』
だいじょぶ?
って心配そうに顔をのぞき込む
「…流星はあかん」
『え?』
「にはこっちのが似合う
これは派手やと思う。うん派手や」
『はは、どうしたーん?
なんか急に意見言うやん。嬉しいけど』
じゃあこっちにしよかな、
ってまたるんるん鼻歌を歌いながら
雑誌を読み続ける。
なんか…。
俺の嫉妬があほらしい。
「なーあ。流星と仲ええん?」
『藤井くん?うーん、
言うほど別にって感じやなあ。
のんちゃんが仲いいからついでみたいな』
のんちゃんとは、の双子の弟。
仲良くて休みの日にはよく2人で
お買い物とか映画とか行く仲なんやって
望がただシスコンなだけやんか…。
「流星とよく話すん?」
『ええ〜…、そんなに
藤井くん無口だから盛り上がらへん』
「2人きりとかになるん?」
『ならんよ、のんちゃんおるもん…
ってやたら藤井くんの事聞くな?好きなん?』
ヘラヘラ笑ってからかってくるから、
ちょっと嫉妬して
腹たってたのもあったから
ちょっと仕返しや。
「好きなのはだけに決まってるやろ」
end.
「もう心配で眠られへんわあ」
『ぎゅーして寝よか?』
「…んは、俺だけの特権?」
『特別やで〜』
「…はあ、もう好きや」
『今日どうしたん?変やな?』
「が好きすぎるせいや」
『は???』