第4章 重岡大毅
ほら、楽しそうに笑う顔とか。
片方だけに笑窪ができる所
チャームポイントだよね
ときめくポイントは幾つもあるのに
目の前にしげくんがいたら
何でもないフリして笑ってる。
共通の友達を介して知り合った私達は
他より少し、
空気感というのか、違う。
傍から見たらカップルに見えるらしく
ふわふわしてるって。
「…って、聞いてる?」
楽しそうに話していたしげくんが
眉間にシワを寄せて
少し不機嫌な顔
『うん、聞いてる』
「たまに意識どっか行くよな」
流星みたいやわ、って
ヘラヘラ笑う
流星、ってだれだろ?
新たな登場人物に戸惑ってると、
それに気づいたしげくんは
丁寧に説明してくれた
「流星って人はな、天然で〜
そんでイケメンで〜マイペースなん」
『へえ〜、どんな人だろ』
単にその説明だけに、
気になっただけなのにしげくんは
「ええ?会わせへんよ?」
なんて嫌なんかからかってるのか、
どっちとも取れる反応を見せた
『ケチだなあ』
まあ、別に、
めちゃくちゃ会いたいわけじゃないし
なんて笑った。