第3章 桐山照史
小瀧たちと騒いどったら、
教室の扉が勢いよく開いた。
バァーンッ!
「シゲちゃん来たでぇぇぇ!!」
うわ。うるさいやつが来た。
「!!
俺にチョコないん!?バレンタインデー!」
くれぇ〜
と、こいつもうプライドなんてもんが
一欠片もないんちゃう。
チョコさえ食えたらええって感じか??
『重岡くん要らないって言ってたよね?』
「いや遠慮してるんやんあれはぁ。」
「図々しいの塊が何言うてんのや」
確かに昨日、ちゃんは
みんなに居るかの有無を聞いて回ってた。
重岡は適当に「いらへーん」と
ヘラヘラ笑いながら言ってたもんな。
「ええ〜〜。これ楽しみで来たのにぃ…
くれへんなら俺帰るでもう!!!」
「うっさい勝手に帰れや」
淳太くんは「はいはい」と
いつものウザ岡に
適当にあしらっている。
それがまたウザ岡発動させるんやけどな。
「寂しいくせにぃ〜」
「寂しくないわ」
「しゃあないなぁぁ!おおったろ!
「うざ。俺トイレ」
と淳太くんは教室を出て行く。
それをニヤニヤしながら
またしげは追いかけて出て行く。