第1章 中間淳太
それからもずっと淳太くんの事ばかり。
言いすぎたなあとか
謝らなきゃとか色々考える。
「ちゃん?」
「あ、なに?」
「電話、鳴ってるで」
ほら、と着信に震える携帯。
慌てて出ると
それは淳太くんからだった
『あ、いま平気?大丈夫なん?』
「うん。休み時間だから。どうしたの?」
『謝らんと…って、思って』
『とずっと気まずいの、嫌や』
そう言った淳太くんの声は、
悲しそうな寂しそうな。
ちょっと拗ねた子どもみたい。
「私も言いすぎた」
『今日、話したいから。2人で帰ろ』
「あ、うん」
『先に言うたからな、断れよ?コタキクン』
じゃあな、とぶち切る。
「なんて??」
心配した小瀧くんが
てくてくやって来たから
今日は一緒に帰れないと断る。
「大丈夫やで。どうせ俺も流星から
一緒に帰るでって約束させられたし」
「そうなの?無理やり?」
「なんか女子の誘い断るためらしいで
あいつチャラい割に女子の扱い下手やからな」
俺が断る理由やねんて、
と嬉しそうに笑う
「ちゃんと仲直りして来いよ」
がんばれ、と笑ってくれる小瀧くん。
よし。
ちゃんとお話しなきゃ…