第3章 桐山照史
大人しく、引っ込み思案な君は
よく男の子にからかわれて泣いていた。
そこによく俺が現れては助けて。
ごめんね。とまた泣くから
可笑しくて笑った
「ええねん。弱い子は強い子が
守ったるのが務めやねんでー!」
『なにそれ、変なの』
何の務めなの?と
君も微笑んでくれたから
嬉しくて照れ笑い。
君はとても可愛かった。
だから好きだと言う男子は
少なからずいたと思う
だからよくそういう相談もして来たりして
微笑ましかったなあ〜。
でも彼氏なんか作らへんから、
俺はたぶん自惚れてた
特別なのはきっと俺なんやって
どこか心の奥で思っとった。
なんで気持ちに気付かへんかったんやろ
君が突然、彼氏だと紹介してきた男が
俺の前に現れるなんてな
『あ、照史くん、彼氏…なの』
「君が桐山くん?話はよう聞いとるで」
これからは俺が守るから
とをぐっと引き寄せた。
何とも言えない気持ちに襲われて、
やっとここで俺は
勘違いしてたんやって気づいた