第3章 桐山照史
パシィィンッ、
頬を叩く音が響いた。
慌てて駆け寄ると
涙目で座り込み俯くの姿。
「もう一度言うてみぃ!!!」
激高した淳太くんが、
叩いた手を痛そうにしながら、
を見つめた。
『…私、もう生きたくありません』
辛そうにしながら言葉に出したそれは、
の心の中を感じ取るのに
あまりにもわかりやすい言葉だった
悔しそうに唇を噛み締める淳太くん。
『私が居ても意味がありません。
お兄様や濱田さん、照史くんに
ご迷惑になるだけです…ですから…』
「そんなこと、誰も言うてへんやろ?」
『聞いたんです!私は邪魔だって
目障りだとお聞きしました
人伝に頼むのでしたら直接、
言ってくださいましたら…私…』
耐えきれずも泣き出した。
「!」
俺は思わず飛び出して、
の背中をさすった。
『照史くん…』
ボロボロのは、
必死にいつもの笑顔を浮かべようと
笑ってみせるのに。
その笑顔は見るに堪えない笑顔だった
『私…どうすれば良かったのですか?
嫌われたくなくて頑張りましたのに…』
「…」
『私は邪魔でしょうか。目障りでしょうか』
こんなになるまで、は、
悩んでいたやなんて
知らんかった…