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俺らと粉モン食べへん?

第2章 濵田崇裕






フラれたくせに一途にまだ好きでおる。


「淳太のどこがええんや…」



ふと呟いた自分に気がついて、
馬鹿らしくてフッと自分を自分で馬鹿にした


そんなわけない、なんであいつなんか。


『たーくん』


聞いて聞いて〜ってあほな顔をしたあいつが
ヘラヘラ笑っとるからムカついて

むに、と頬をつねった。


痛いよ、たーくん、って涙目のお前に
ニヤニヤ面白がってたら

淳太がすかさず「やめたれよはまちゃん」

って、優しく止めに入る。




「面白いねんもん」


やめろや、そんな愛しそうな顔。


何が良くてこんなやつを
愛おしく思うんや。


俺は淳太なんか大嫌いや


こんなスカして優等生ぶってるやつ



男女に人気者なこいつなんか、
適うわけないやん、この俺が。



せやからムカつくんや


こいつの"好き"を

ええ感じにかっさらってくこいつが。




長く一緒にいるなんて、
そんなん一つも武器にならへんよ。


知らへん方がええこともあんねん



こいつが、ほんまに好きな人の前だけ
女の子ぶるとかそんなとこ。



「俺トイレ」

『たーくんもうすぐ始まるよ?』
「知らん。サボる」



なあ、お前にとって俺は、
ただの"幼なじみ"なんか?







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