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俺らと粉モン食べへん?

第2章 濵田崇裕






私は貴方が告白されても
必ず断って付き合わないのを知っていました


貴方の好みでも可愛くても。



それは昔、私が小学生のころに
好きな男の子にフラれ泣いていた頃に
教えてくれました。


「はまちゃん昔な〜、女の子を
凄く傷つけてしもうたことがあったんよ
やから、はまちゃん恋はもうせえへんねん」


笑顔でそう言った貴方の目は、
寂しそうで泣きそうな、そんな目でした。




だから開きかけた口を、私は閉じました。



『…大丈夫、だよ。ありがとう』



ずっと傍に居られるなら、
私はそれで良いと思っていました。



それでも貴方は離れていく。


私が高校生になればその距離は
余計に、それはゆっくりと離れて行きました。




離れて行かないで、


そう思うも届かなくって。
思わず手を掴み引き止めて言いました。




『…好きです!』



心臓はバクバクで、顔も熱くて、

緊張で手も震えて。



貴方が私の手を握り返して、
ようやく私は我に返って


言ってはいけなかったと思い出しました。



だから慌てて手を引っ込めて、

どうにか弁解しようと言葉を考えて。





「ごめん。気持ちに答えられへん」


アタフタする私に微笑みながら、



貴方は私を強く突き放しました。











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