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俺らと粉モン食べへん?

第2章 濵田崇裕





夜の花火は望としげの提案。

夏と言ったら花火。
バーベキューと言ったら花火。


らしいから



「線香花火は最後な〜」


大きな袋をバリバリ開けるしげ。

「ほら。どれにする?これ?
これな、ネズミ花火〜。する?したろか」

『もう自分で選ぶからええって』
「ロケット花火もあんで!」
『普通のでええから、ちょうだい』

「〜!こっちでやろー!」


流星写真係なー、と一番はしゃぐ望。
流星もノリノリ。



俺はそんな気分になれへんくて

小屋の中から見てるだけ


それに気づいた照史が
心配そうな顔をして近づいてきた。



「はまちゃんやらへんのー?
みんなやっとるから無くなるで」

「うーん」

「もしかして線香花火しかやらん気?」

「うーん」

「…はまちゃん?」

「うーん」

「告って振られた?」

「…うん、うん!?え!」


うひゃひゃ、と俺見て笑う照史が
俺の横に座って「笑った笑った」とつぶやく



外では望やしげとはしゃいで楽しそうな
がぐるぐる花火を振り回している。


見るたびにつらくなる。



「返事聞いたん?」

「聞いてへん、やって答えは一択や」


長年幼なじみやっとんねん、
答えぐらい分かるわ


あいつは俺のことなんて好きやないねん。








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