第11章 豹変
あー
なるほど。
脱いだ時に見えたのね
背中の傷跡が
「なるほどねー。…未遂だって事ね。安心した」
「だから!!勘弁してよ!」
またコームで叩かれそうになるが避けて立ち上がった
「終わったでしょ?ホラ、お待たせ相葉さん」
待っていた相葉さんと席を交換してまたゲームを始めた
「ねぇ、聞いたってことはまさか!!」
何かに気づいた楓ちゃんにいつも通り、どうなんでしょう。と笑いながら言うとため息をつかれた
「私ただあんた達夫婦に新しい遊び教えちゃっただけなのね」
「………確かに。感謝してるよ楓ちゃんありがとう」
満面の笑みでそう返すとドン引きする相葉さん
「ニノ。お前由梨ちゃんと仲良くな」
「何言ってんの相葉さん。こんなに幸せそうなのに」
わざとそう言ってみせると楓ちゃんに睨まれた
「違うのよ。ニノちゃんに騙されてるのよ。ねぇ!お願いよ!ニノちゃん!!ほんと大事にしてあげてよ!私が譲ってあげたんだから!」
「あら、そうだったの。譲ってもらった覚えなかったんだけどなぁ?おかしいなぁ?」
クフフっ。と吹き出しながら言うと、キィィィっ!と謎の奇声を発していた
「ンハハハッ!ほんと仲良いよね」
一連の流れをみて笑いながらそう言い出す相葉さん
あーあ。
楓ちゃんがピクッと動きが止まった
「仲良くないっ!」
相葉さんに全力否定する楓ちゃんに思わず吹き出してしまう
「ほんっとに!心外だわ」
プンプン怒り出す楓ちゃん
「相葉さんはきっとこの毎度のやりとりが冗談で、2人で楽しんでると思ってるでしょ?これ、この人本気だからね?」
笑いながらそう言うと相葉さんは、えっ?とびっくりしている
「なにぃ?私がこの会話楽しんでると思ってるの?それこいつだけだからっ!!」
筆で俺を指差しながらそう言う楓ちゃんに、フフッ。と笑うがゲームを続ける
「私がこーんなに食ってかかってるのに!いつものらりくらりと!」
「まぁまぁ。大好きな後輩の旦那なんですから。お手柔らかにお願いしますよ」
「勝手に旦那になったんでしょ!由梨に拒否権ないじゃない!」
「えー。そうでしたっけ?」
フフフっ。と笑ってその後は無視を決め込む
その内楓ちゃんは諦めたのか何も言うことがなかった