第10章 親友=心友
情報?と聞き返すと、由梨さん今日もう終わりですよね?と言うので瞬時に和さんだ!と気付いて素直に、和さんだ!と声を出してしまった。
「あははっ!そうです!そうです!二宮くんから連絡きて。寂しいウチの子に餌でもやってほしいって」
絶対ニヤニヤしながら連絡したんだろうなと想像した。
「つまりお食事ですね?あとは何方が?」
「へ?俺だけですけど」
そんな事を言うので、へ?と思わず返して直ぐに、いやいやいや!と反対した。
「え、秋岡さん!ダメですよ!いくら私だからって」
誰かに見られたらと慌てると、だーいじょうぶですって!と何故か強引に押し切られた
そして秋岡さんに半ば無理やり連れてこられた場所は見知った場所で。
和さんと良く来る食事処。
中に入ると来ることがわかって居たのか何時もの席に案内されてホッと一息ついた
「和さんですね。何もかも」
そう言うと、はい。と答えちょっと困った顔をする秋岡さん
「すみません。和さんの悪戯に巻き込んで」
思わず謝ってしまうくらいには和さんのニヤニヤ顔が離れないでいた
それに対してぶんぶん。と手を振り、全然です!と笑顔で返してくれる秋岡さんにホッとする
「なんか、本当に友達になってほしいみたいですよ。俺たち」
そう言ってメニューを開く秋岡さんを思わず見てしまう
一体和さんは何がしたいのだろう。
最近は少しは和さんの悪戯とか、弄りたい欲とか。わかってきたつもりだったが今回ばかりは和さんの行動は全く意味がわからなかった。
難しい顔をしつつもメニューを開き最初の一杯を頼み乾杯した。
そしてまた暫くしてお酒もそこそこに出来上がってくると
「もうほんとにタメ口でいいっすよ!」
そんな事を言う秋岡さん。
「いや!それなら秋岡さんもタメ口にして下さいよ!同い年なんだし。」
そんな事を口走ってくらいにはベロベロで。
そして秋岡さんととても気があった。
「わかった!じゃあそうする由梨ちゃんて呼ぶ!」
はい!由梨ちゃんも!そう言われて恥ずかしながらも、たい…さん。と呼ぶとめちゃくちゃに笑われた。