• テキストサイズ

2人の距離〜サブストーリー〜

第10章 親友=心友




「そうなのよ。まぁ、まだ新婚だからさ。…ね?」
そう言ってワザと近づいて来て頭をポンとするので、ふぅぅう。と訳の分からない声を出すしかなかった。

そしてそんなのも和さんにとっては酒の肴にしかならないことは言うまでもなかった。








それから数日後のとある生放送の音楽番組。

今日はこの番組が終わり次第仕事は終わりで早く帰れる



今日は和さん遅そうだしなー。


和さんはあの飲み会の次の日からライブかなんかの打ち合わせで朝から夜遅くまでスケジュールが埋まっているとぼやいていた事を思い出す。


空さんのリハを何となく見届け途中で抜けると秋岡さんとばったり会った


「あ!お疲れ様です!…そっか!今日Flowerさんも出演されるんですよね!」
挨拶も出来ずすみません。と頭を下げると少し慌てる秋岡さん


「いやいやいや!こちらこそごめんなさい!雪乃さん出られてたんすね!」
楽しみだなー!と心底嬉しそうな顔をしていた。

「俺結構好きなんすよ!」
そんな事を言うので思わず私が嬉しくなってしまう。

ありがとうございます!と言うとクスクス笑われた

「由梨さんが嬉しそうでなによりです」
そんな事を言われてしまい思わず熱くなる顔





その後楽屋に戻る途中和さんから連絡が来て休憩がてら何となくその話をした。
すると和さんはクスクス笑っていて。あいつ…ふーん。と言っていた


「由梨この後仕事あんの?」
ないですよ。と答えると、あそう。わかった。と何故か意味ありげな返事をされて早々に切られた


何だったのだろう。

そんな事を思ったがその後の現場は生放送とだけあってバタバタと慌ただしく過ぎていったのですっかり忘れていた。










「んじゃ。お疲れー。」
この後にスタジオに籠るらしい空さんを気持ちよく見送りゆっくりと片付けをし始めた。

暫くするとコンコン。とノック音がして、はい!と思わず返事をしてしまった。


空さん居ないのにやっちゃった。と思いながらも、もう空さんは帰られた事をドア越しに伝えると、失礼しまーす。と問答無用で入ってきたのは秋岡さんだった。



「あれ?秋岡さん?どうされました?」
何故秋岡さん?と思いながらもそう言うと、情報が回ってきて。と言って控えめに椅子に座った。
/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp