第9章 飢えと潤い〜18禁〜
「そう言えばさ、洗っているうちにはねちゃったのはなんとなくわかったけど、濡れすぎじゃない?」
さっきの出来事を思い出しながら言ったら、こいつの所為です!と既に洗われているおたまを指差した。
「うっかり丸い方を自分に向けてしまって。水を弱めようとしたら間違えて強くしちゃったんですよね」
「クフフっ。。それおたまの所為じゃないから。」
「うぅ。おたまの所為にしといて下さい」
そんな事を言いながら丁寧に残りの食器たちを洗いあげていく由梨
そして暫くして由梨が、あの…。と言い辛そうに切り出したのでまだ抱きしめながらも、ん?と返した
「あの…。もう洗い終わりました。」
どうやら洗い物は終わったらしく離して欲しいらしい。
「えー。もうちょいしたら離すから」
そう言って少しキュッと腕を強くした。
そうしたら仕方なく待つのかなと思っていたら予想外の反応が返ってきた
それなら。と身体をクルッと俺に向き直り今度は由梨が抱きしめて来る
「こっちが良いです」
今飢えてる俺にはもはや毒でしかなくて。
思わず顔を上げさせてねっとりしたキスをする。
それでも由梨は応えてくれて少し踵を上げてくれていた。
「もっとしたい」
片手で由梨の頬を触りながら言うと、ここでですか?と少し戸惑う由梨
うん。ここで。と言いながら答えも聞かずに次のキスをどんどんしていくと抱きしめてくれていた手がいつのまにか胸辺りまで来ていて俺のシャツを掴みながら必死についていこうとしている。
こんなキスさえも久々で。
もう美味しくて美味しくて仕方がなかった。
顔中あちこちにリップ音を鳴らしながらキスしていたら、くすぐったい。と少し笑う由梨
キッチンに由梨がもたれかかるようにして両手を両サイドにおいて逃げ場をなくしつつ由梨の唇を舐めた
「美味い」
ニヤッと笑いながら言うと、へ?ご飯の味しますか?と聞いて来るのでふふっと笑った
「うーん。どうだろ。わかんないけど今日の由梨絶対美味しいと思う」