第2章 偶然の再会。
「ねえねえ、笠井さんと日向(ひゅうが)さん」
大学の校門の前で、見知った顔の女の子に声を掛けられる。
「確か……関根(せきね)さんだっけか。どうした?」
関根……ああ、そういえばそんな感じの名前だったっけ。あまりよくは知らないけど、男女共にお友達がいっぱい、っていうイメージだ。
「あの……今日合コンがあるんだけど、急用で二人抜けちゃって」
あー。
嫌な予感。
そして、この予感は絶対に的中する。
「来てもらえないかな?今、色んな子当たってるんだけど、なかなか行ける子がいなくて」
実里が、どうする?という目で私を見る。
かなり嫌そうな顔だ。
合コンね……合コン……。
「んー……行ってみよっかな」
「ほんと!?」
「はあ!?ゆり、行くのか!?」
実里が可愛らしい声で、可愛らしくない言葉を発する。
「うん。実里も行こ。たまにはいいじゃん」
「いや、あたしは────」
「二人共ありがとー!相手はすっごく上物揃いなの!だから、楽しみにしてて!」
関根さんの勢いはなんせ、ものすごかった。なんて言ったって、あの実里が押され負けちゃうくらいだ。
「お前、高校ん時からその気まぐれな性格、変わんないよな。全く……。大体、お前がリア充にどれだけ憧れてるか知らないけど、それにあたしを巻き込むな!」
こうなったら、実里はうるさい。
こんなに可愛いのに、喋り方がな……。
いや、これはこれで可愛いかも。
「聞いてるのか!」
「はいはい、聞いてる聞いてる。実里だって、関根さんに押し負けてたじゃん」
私の言葉に実里が、うぐっと言葉を詰まらせる。
「………待ってろ」
私のリア充生活うっほほーい!!