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【黒子のバスケ】Select me

第10章 番外



この先何度涼太くんに恋をするのやら、検討もつかない。
けれど、何度でも恋に落ちたいと思う。

「名前も、似合ってるっスよ」

時間をかけて、拘って選んだウエディングドレスを見下ろした。
元モデルの涼太くんの隣に並んでも恥ずかしくないように、デザインにはとことん拘ったオーダーメイドのドレスだ。
似合っていると言われれば嬉しい。
涼太くんはそこまでしなくてもいいのにと言っていたけど、これはもう女の意地だ。

「式、もうすぐだね」

時計を見て時間を確認すると、あと数分で式が始まる。
あと少しで私たちは夫婦になる。
今まで過去を振り返っていたせいか、やけに感慨深くて胸に手を当てると、とくんとくんと鳴る心臓の音が聞こえた。
身に付けたパールのネックレスが私の動きに合わせてシャラッっと音を奏でる。
心地いい音にそっと目を閉じて耳を傾けた。

「緊張してるんスか?」

「ううん、緊張より高揚してる。嬉しくて」

喜びで自然と笑みが浮かぶ。
閉じた目をゆっくりと開いて、顔を覗いてきた涼太くんに顔を向けた。


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