【おそ松さん】歪んでいるというには、あまりにも深く
第2章 ただ欲しいだけです
頭が真っ白になって、イッてしまった脱力感から私は彼の膝に倒れ込んだ。
ひんやりとした彼の膝の上は心地いい。
「冷たく...て、きもちぃ...」
すりっと頬を膝にすり寄せれば、頭に手がおりてきて傷んだ髪を慈しむように撫でた。
「...可愛い」
涙が...出た...。
私はどれくらいその言葉を聞いてないんだろう、トド松くんにそう言って貰えてたのはいつだったろうか。
ダルく重い身体を引きずり、足をおって小さく丸まった。
「...辛かったんだね」
その一言に何かを許された気がして、とめどなく溢れる涙が視界を揺らがせる。
「...僕も...同じ」
ポツリと聞こえた言葉、それと同時に肩をもたれてゆっくりと起き上がらせられる。
両手で溢れる涙をすくいとっていく目の前の人は、優しい瞳をしてこちらを見つめている。
あの冷ややかな瞳はまたも迷子だ。
この人は一体どちらなんだろう?
そんな事を考えていたら、ゆっくりとベットに押し倒された。ポスンと軽く音が鳴ってしまいそうなほどあっさりとだ。
両足を持ち上げられて広げられる花、ゆうまでもなく彼を受け入れる準備はできている。
数秒の沈黙の後は、熱が私の花に触れる。
「んっ...」
小さく叫べば、熱が花芯に蜜を塗りたくる。
指先よりもずっと熱いソレに、ゾクゾクと身体が震えた。
「欲しい?」
への文字口から出た言葉に、私はコクリと頷く。
頷いたと同時にゆっくりと花が押し広げられて、奥へ挿し込まれる。
「あっああっ...」
ジャラリとなる鎖、その存在さえも忘れてしまう程に私の中は彼でいっぱいになりつつあった。
次の一言を聞くまでは...。
「ねぇ、あやちゃん、僕の名前を呼んで」
快感の波の中、私が呼ぶ名前は一つしかなかった。
「トドま...」
言い終わる前に、私は口をつぐんだ。
目の前の人の瞳から、あふれそうになる水が私の言葉を奪う。
ポタっと頬に1滴温かいなにかが流れて、落ちた。
「...僕は...チョロ松だよ」