第8章 夢うつつ(おそ松)
用を足し終えたおそ松くん…潤んだ瞳は相変わらず…ぼんやりと便器の中を眺めている…
…どうしたんだろう??具合でも悪いのかな?
「んっ…」
鼻にかかった声がかすかに聞こえる…
目の前の光景に私は驚いて、つい声が出そうになってしまった…
おそ松くんはおもむろに……チャックから出たままになっているおちんちんを右手で包み、人差し指でその先端の割れ目をゆっくりとなぞっていた…
「んっ… あ…」
上擦った色っぽい吐息を漏らしながら、彼は目を閉じて、天井の方へ顔を向ける…
右手で強く扱きながら、左手の指先で先端をなぞり続けている…
くちゅり…
その先端から透明な液体が溢れ出して微かな音を立てている…
「あっ… あぁ…」
膝ががくがくと震え出し、彼は便座の上に座り込んだ。
右手は忙しく自身を扱き続けていて、目を閉じたまま夢中になっているようだった…
男の子が自分を慰めることに没頭している姿も初めて見てしまった…
心臓の音がばくばくと響き、彼に聞こえてしまいそう…
いつもこんなふうに一人でしているのかな…
一生懸命な彼がなんだかいじらしくて、可愛く思えた。
「あっ… んっ… んっ…」
吐息がどんどん切なげになっている…限界が近いみたい…このまま果てるのかな…
くちゅくちゅ… という先端からの音も大きくなって、口を丸く開いたおそ松くんが眉間をわずかにひそめた…
ガッシャーン
「うお!」
大きな音に驚いたおそ松くんが、こちらを見て… ばっちり目が合ってしまった…
物置の中に入っていたハンディクリーナーが倒れてしまったのだった。
おそ松くんは、もともと大きめな瞳を更に大きく見開いて、私を凝視している…
「えっと…おそ松くん、ただいま」
「ゆいちゃん??? えっえっえぇぇぇぇぇ?」
彼の顔は先ほどとは比較にならないくらいに赤く染まり、明らかに激しく動揺している。
あぁ、ばれてしまった…