第6章 真昼の夢(十四松)
十四松くんの指が、わたしの秘部の中を探る…
気持ちいいような…でも鈍い痛みがあるような…不思議な感じがする…異物感っていうのかな?
初めての感覚を目を閉じて受け入れていた…
濡れた音とふたりぶんの荒い息づかいだけがやけに大きく聞こえる…
「…ゆいちゃん…挿れてもいい?」
いつもより低い十四松くんの声が静かな部屋に響く…
「…いいよ」
そう答えたものの、本当はこわい…
でも不思議なことだけど、十四松くんを受け入れたい気持ちが強かった…
十四松くんがわたしの足を持ち上げる。
穿いていた下着を脱いで…わたしの秘部にあてがう…
ぐっ…と力を込めて、十四松くんが入ってくる。
裂けるような痛み…想像以上だった…
下半身が強く圧迫される感じ…思わず眉をしかめる。
「はぁ… ゆいちゃん…めちゃくちゃ気持ちいい…」
とろりと蕩けてしまいそうな十四松くんの表情…
彼のいろいろな表情を見てきたけど、また新しい十四松くんが見えてくる…
「あっ… すごいよ… 動いていい?」
彼はこの先を知りたくて仕方がないみたいだ…
真っ黒な瞳はつやつやと濡れて光を放つ…頬は丸く赤みを帯びている…さらさらとした髪の毛は汗ばんで額に張り付いている…
こんなにまっすぐでかわいい男の人は他にはいない…
彼の望むことを叶えてあげたい… そう思えた。
「うん…十四松くんにたくさん気持ちよくなってほしい…」
わたしのその言葉をきっかけに、十四松くんがゆるりと動き始める…
彼の腰の動きは少しずつ速くなる…
触ってもらっていた時とは違い、わたしは快感を見つけられないでいた…
摩れるような痛みと圧迫感…
女にとっての初めてがこんなにも負担の大きいものだったなんて…知らなかった…
でも…十四松くんの暖かい体温…欲望に突き動かされたような表情…
目の前の彼は確かにわたしと繋がっている…
幸せや切なさや…うまく説明のできない、いろいろな感情がわき上がってきて…
十四松くんのことをいとおしいと思った。