第4章 僕は君の猫(一松)
俺の1日の流れはゆいさんと出会ってから少しだけ変わった。
朝起きて飯食って、十四松の素振りの練習に付き合ったり、猫たちに会いに行ったり、パチに行ったり、居酒屋行ったり、銭湯行ったり…
俺の行動範囲はだいたいそれぐらいだったけど、彼女の部屋に行くという日課が加わった。
兄弟たちにゆいさんのことは話していない。
なんか一松変わったなって思ってる奴もいるかもしれないけど、俺は他の兄弟同様新品のまま…表向きは…
童貞卒業してみて、少しは視野が広がったのかなと思う。
でも、相変わらず俺の生活の基準はこの松野家にあるし…なんというか、ゆいさんは別の世界の人みたいに感じられる…