• テキストサイズ

~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



木兎は三日間、合宿でいなかった。
その次の三日間は、
今度は俺達…育成枠チーム…が合宿。

強化の18人に入れなかったとはいえ、
オレンジコートの常連だった顔ぶれが
ここにはわんさかいて、

…実績だけなら、俺よりはるかに上のヤツらだ…

ほとんどが、
『育成に入れた!』ではなく
『強化に入れなかったっ!』と
歯軋りして悔しがっている、
俺みたいなのばっかりだ。

その分、きっと、強化チームより
ライバル心も向上心も強い。

お偉いさんの説明によると、
"強化チーム"と"育成チーム"に
わかれてはいるけれど、

これは固定されているわけではなく、

3ヶ月に1度を目安に行う
合同合宿での試合などを通して
頻繁に入れ替えするらしい。

『はっきり言って、
強化も育成も実力はほとんど差はない。

セッターとスパイカーの相性とか
サーブのタイプとか、
ブロックの高さとか
攻撃のバリエーションとか…

様々な組み合わせを考慮して
チームの方向性を決めるための
発展的入れ替えだ。

…そして、
闘争心を切らさないためでもある。
強化組には、
"そこに居続ける"ための進化を、
育成組には
"上に食い込む"という努力をしながら
Japan全体の力を上げていきたい。

武器を多く持ってる人は
質を上げて積極的にアピールしてくれ。』

まだ目の前にチャンスがある。
ここから、這い上がる。
今度こそ。

…そう思ってるのは、ここにいる、全員。

強化組と戦う前に、
まず、ここで勝ち残らないと。

『全員、ギラギラしてるなぁ。
いい、いい。どんどん追い上げろ。』

ライバルの中で
朝から晩までバレーをするのは
…ワクワクする。

余計なことを考えなくてすむ。

前へ、前へ。
上へ、上へ。

堂々と
『負けない』
『そこは俺の居場所だ』
…そう言えるから、ラクだ。

ハッキリとしたゴールに向かう
努力の気持ちよさを、
久しぶりに実感してる。

一瞬だけ、思い出した。
この気持ちよさを
きっと共感できる人のこと。


…綾ちゃん。


気持ち、立ち直ったかな。

勉強、再開したかな。

木兎は、どうやって接してるのかな…


3日間の合宿中、
俺からは、誰にも1度も
連絡は取らなかった。

バレーに、集中させてくれ…




/ 733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp