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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



綾ちゃんを駅まで送った別れ際。

『今日はホントにありがとう。
…もし一晩中一人だったら
どんなに落ち込んでたかと思うとぞっとする。』

『どういたしまして。
俺はいつだって女の子の味方だからねっ。』

『…及川君、』

『うん?』

『私の話ばっかり、ごめんね。及川君だって、』

『はい、それ以上は言わないコト。
なんてったって俺は"及川王子"だから、
レディーファーストは当たり前っ!』

ぱちん、とウィンクして。

『コタローちゃんから連絡あったら
とりあえず、楽しい話、しなネ。
先のことは…大事なことは…
電話じゃなくて、顔みて話した方がいい。』

『…うん。』

『何かあったら、いつでも、電話して。』

『…うん。』

『何もなくても、いつでも、電話して。』

『(笑)うん。』

『…眠れなくてもちゃんと目をつぶるんだよ。
一人でじーっと天井、見てたりしたら
悪いことばっかり考えちゃうから。
睡眠不足はお肌の大敵!』

『うん。そうする。』

『おやすみ、綾ちゃん。』

『おやすみ。』

残ってる理性を全部、全部込めて、
笑顔で見送る。

小さく手をふって
人混みに紛れていく背中を見ながら
考えていた。


俺はどうして、
こんなに綾ちゃんにこだわるんだろう。


弱さのポイントが俺と似てるから
放っておけないんだろうか。

俺の周りにいる女の子たちと違うから、
新鮮に見えるんだろうか?

俺に興味がないから、
意地で振り向かせたいんだろうか?

それとも、

木兎の彼女だから?

…どれが理由だったとしても、
もう、とにかく特別な存在であることは
間違いなくて。

綾ちゃんを手に入れるには、
俺は、何を手離したらいいんだろう。

そんなことを考えながら
駅を後にした。

夜の町はこれからが賑わう時間だけど、
さすがに誰にも会いたくなくて…

女の子に電話する気力も
手当たり次第にセックスする気力もなく、

重い足取りで、自分の部屋に帰る。

ガッシガシにシャワーを浴びて、
見たくないけどテレビをつけて、
どうでもいいけどビールを飲み、
やることなさすぎてとりあえず、
ゲームをしたけど面白くなくて。

眠くないけど
そろそろベッドに入ろうかと思った時、

スマホの着信音が鳴る。



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