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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



自分のことを悪魔だと思うし
木兎のことを羨ましいと思うのに、

目の前の綾ちゃんが
嬉しそうな顔をしているのは
なぜだか俺まで嬉しくて、

…俺に向けられた笑顔じゃないのに…

こんな気持ちは初めてだ、と思う。
いとおしい、って、
こんな気持ちを言うんだろうか。

『もう一件くらい、飲みに行こうよ!』

という綾ちゃんの誘いを断り、
駅まで送って見送って…

なんだろな。
こういう時って、誰に話せば
気持ちの整理が出来るんだろう。

女の子に電話する気もしなくて、
だけど
家に帰る気もしなくて…

缶ビールを買って
ぶらぶらと向かったのは、
大学…体育館だった。

当然、もう鍵がかかってて
中には入れないから
体育館の前の階段に座って
一人、ビールをあける。


…ネックレスのことは、
俺が上げたトスを
木兎が決めてくれた、と思えば
納得できる。

相棒がキメるために、俺がいる。
それで、いい。
それで、いい。


誰かと話したいな…
久しぶりに
岩ちゃんにでも電話してみようか。
でも、
『なんだよ?』って聞かれても
何を話していいかわかんないし。


スマホの画面を意味なく触りながら
アドレスを見たりしていたら、

突然、着信。


…木兎から。


とるべきか、
とらないでおくか、一瞬、迷った。

でも、

『もしもし、コタローちゃん?』

とる。
綾ちゃんに
何かあったんじゃないかと
心配になったから。

『オイカワっ~!今、どこ?』

『…なんで?』

『今、どこ?家?どっかで飲んでる?』

『一人で、飲んでる。』

『どこでっ?』

『体育館の前。』

『はぁっ?ちょ、待っててな。
俺、すぐ、行く。どんくらいかかるかな…
10分!10分で着くから、待っててな!』

…ツーツーツーツー…

何の用件なのか、
なぜ、明日じゃなくて今なのか、
さっぱりわからないけど、

ここで待つことにした。

木兎に
会いたいか会いたくないか、
自分でもわからない。

でも、
向こうから会いに来るというなら
断る理由はないし…

とにかく、
誰かとしゃべりたかった。

例え、ケンカになるとしても。
例え、ノロケ話を聞かされるとしても。



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