第8章 ~ネコ達、恋に大騒ぎ。~
ところが数日後には。
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『うぇーい…あっ、』
『リエーフ、全然タイミングあってない。』
『研磨さん、もう一本っ…おぁっ…』
『…リエーフ、どっか、調子悪い?』
『いや、そんなことないっす、もう一本!』
…スカッ…
『やっぱ、おかしいよ。
ねぇ芝山、リエーフを保健室に連れ…』
『研磨さん、オレ、大丈夫っすっ!』
『灰羽君、行こう。』
『でもっ、』
『おぅ、休め休め!その間に俺が…』
『山本先輩には負けられませんっ!』
1、2年がコートの中で揉めてると、
授業の関係で遅れてやってきた3年生が
ガヤガヤと体育館に到着。
誰より先に飛び込んできたのは、
マネージャーとのお付き合いもあり
公私ともに絶好調の夜久先輩です。
『よーし、今日もやっぞ~!
…あれ、1、2年、どーした?
ケンカ?ま、どっちでもいいけど。
揉めてんなら、あっちでゆっくり話せよ。
その間、3年がコート使わせてもらうから
むしろラッキーっ。』
そう言われて、
1、2年は一旦コートの外へ。
ぐるりと輪になったメンバーの中、
研磨君からリエーフへの
事情聴取が始まりました。
『ねぇリエーフ、
正直に言ってくんないと
こっちもいろいろ困るんだよね。
調子、いいの?悪いの?』
『いい…とこ、見せたいんすけどっ!』
『この間の子、見に来るんだ。』
『…来ることは来るんですけど…』
『あぁ、もう。"けどけど"って何?
歯切れ悪いリエーフ、気持ち悪い。
元気だけが取り柄なんだからさ、
はっきり言ってくんないかな。』
ここまで言われてやっと、
重い口を開いた灰羽君。
なんとも悔しそうな顔で話し始めました。