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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)



こうして
綾ちゃんのいる暮らしが始まった。

俺が帰ると、
母は仕事に行ってて、
俺は綾ちゃんと二人で飯を食う。

夜、綾ちゃんは母のベッドで休み、
母が帰る頃、綾ちゃんが起きて
三人分の朝飯と俺の弁当を作り、
俺が起きると3人で朝飯を食べ、

二人に見送られて俺が学校に行ってから
母は眠り、
綾ちゃんは仕事や家を探しに行く。

そんな、大人の女二人と未成年男子の三人暮らし。

…もともとうちは"一般的な暮らし"を
していたわけじゃないから、俺も母も、
新しいライフスタイルをすんなり受け入れた。

そりゃ、最初のうちこそ、
風呂あがりや寝起きの綾ちゃんに
一瞬、女を感じたりしたけど、
まぁ、理性で抑えられる程度のことで。

今では
学校や彼女の話を遠慮なくできる、
"俺の理解者"で"相談相手"だ。


夏がすぎ、
最後の春高予選を控えて部活も忙しく、
三年は、進路も決めないといけない。

…それこそ、
やらねばならないことも
それに伴う悩みもいっぱいで、

彼女とも、
学校で昼飯を食う時くらいが
せいぜい一緒にいられる時間。

花巻も俺も、
彼女とのアレコレ(笑)に
費やす気力もヒマも後回しで、
いまだに"ハジメテ問題"ウヤムヤのまま…

それでも、
花巻の彼女は同級生だから
進路の悩みを相談しあったり
一緒にテスト勉強してるみたいだけど

俺の彼女は後輩だから、
あんまり共有できる話題や時間もなくて、

それが彼女には、不安(不満?)みたいだ。

ある日曜、部活が午前中だけだった日、
体育館の外で、彼女が待っていた。

『松川センパイ💕』

『ぁ、どした?』

『一緒に帰りませんか?』

『…今からみんなでラーメン屋に…』

『じゃ、あたしも!』

それとこれとを一緒にするのは…
俺的には、ちょっと違うんだよなぁ。

…しょーがねぇ。

『岩泉、ごめん、俺、こっち行く。』

『ちょっと、まっつん!
仲間より彼女選ぶつもりっ?!
リア充なヤツなんかキライだっ。』

『及川、マツの彼女、ドン引きじゃねぇか。
自分がフラれたばっかだからって
八つ当たりすんじゃねぇ。』

『マツ、及川のことは
俺と岩が面倒みるから、気にすんな。』

…及川、フラレたのか。
岩泉、花、面倒くさい時にワリィな(笑)

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