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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)



すっかり暗い帰り道。
四人で歩いてても、
話題はソッチ方面で盛り上がる。

『ねぇマッキー、
よく、キスだけで止められるよね?
キスしたら、もう、もれなく勃つじゃん!』

『だ、だけど、
それですぐヤッちゃったら
それこそ、ケダモノだろ?
相手がハジメテなんだから、
やっぱほら、場所とか流れとか
ムードとか考えてやんないと…』

『そんな、女々しいこと考えてんの?
大丈夫だよ、彼女だって、
マッキーのこと好きなら、
きっとどこでだっていいんだよ、
好きな人にもらってもらうのが
女の子の願いなんだから。』

『…そうかな?』

『そうだって!だってほら、
むしろ家のベッドじゃない方が
興奮するし、想い出になるし。』

『ラブホ行く金とか、ねぇんだけど。』

『セックスに使うお金なんて、
ゴムだけでいいじゃん。』

『…じゃ、どこで?』

『えーっ?どこでも。
学校なら、体育倉庫、屋上、非常階段、
休みの日なら…カラオケボックス、
映画館のトイレ、公園の茂みの奥とか。』

花巻が、ゴクリと唾を飲み込む。

『…及川、そんなとこでシてんのか?』

すかさず
及川の後頭部に岩泉の拳がヒットし、
大げさに痛がる及川を捕獲しながら
岩泉が言った。

『花、信用すんな、
今のは及川の妄想だろ。
コイツこそカッコつけヤローだから、
案外、シチュにはこだわるし。
気にすんな、お前らしくいけ。』

先に、及川と岩泉が乗る電車が来て、
俺と花巻が二人、ホームに残る。

『…マツは、どう思う?』

混乱した顔で、花巻が聞いてきた。

『さっきの及川の話?』

『んー。俺はさ、
やっぱ家がいいんだろうなぁ、とか
思ってたから、なかなかチャンスなくて。
学校でよけりゃ、その、部活後とか…』

『やめとけやめとけ。
ヤることに集中できねぇ所じゃ、
気が散って、感動も半減するぞ。
第一、集中できなくて
お前のココが萎えたらダセェし。』

人目がないのをいいことに、
ふざけて花巻の股関をグッと掴んだら、

『…って、花、何、硬くしてんだよ?!
及川の妄想聞いて、盛り上がった?』

『鼻血、出そうだ…』

『考えすぎだって(笑)
及川の思考回路、フツーじゃねぇから。
俺、花の"ハジメテは家で"って考え、
お前らしくていいと思うよ。
ちゃんと、彼女のこと大事にしてんの
伝わってくるもんな。』

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