第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)
~及川は、女が好きだ。
キャーキャー言われるのが生き甲斐。
好みがあるのかどうかわからない位、
基本、女なら誰にでも優しい。
それなのに真剣に恋愛しないのは、
アイツなりの防衛本能だ。
花巻は、わかりやすい。
学校でも男女関係なく友達多いし、
そこそこモテる。
割と途切れることなく彼女がいて、
年相応の楽しそうな恋愛をしてて、
チャラそうだけど、案外、奥手。
岩泉は、"The 男"だ。
及川の相棒役は苦労も多くて
いつもしかめっ面してるけど、
実は女子に人気がある。
女に興味なさそうに見せつつ、
彼女のことは、すごく大事にする。
俺は…
俺は、
女を、というか女性を、
尊敬している。
強さと脆さ、
弱さと意地、
潔さと生々しさ、
そして、
懐の深さと逞しさ。
そんな女性に
囲まれて育ってきたからか、
俺は、
年上の女性のそばだと、落ち着く。
(いや、同じ年も年下も、
別に嫌いじゃないけど。)
…あ、言っとくけど、
マザコンじゃ、ねぇから。
ストライクゾーン広め、ってことで。~
(松川 一静)