第3章 ~痛い、恋 ~ (烏養 繋心)
後ろ向きに突き出された尻に
欲を挿しこんで放出し、
そのまま立たせて窓際に連れていき
窓ガラスに裸の胸をくっつけさせて
『外から誰か見てるかもしんねぇぞ』と
(見てるわけねぇんだけど。)
言葉で刺激して興奮させながら突き上げ、
最後はやっぱり基本に忠実に(笑)
布団の上で正常位でイカせ、
綾はともかく
俺の体力・精力の限界まで抱いた。
もう、髪も布団もグチャグチャだ。
『大浴場、まだ開いてるよな?』
『うん。入ってくる?』
『入りてぇだろ?』
鏡に写った自分をチラリと見て。
『…そうだね。これはあんまりだ(笑)』
『露天風呂も飯も、
俺のせいで落ち着かなかったもんな。
せっかくだから、
風呂くらい、ゆっくり入ってこいよ。』
『うん。ケイ君は?』
『そうだな、サッと入るか。』
…二人で部屋を出て、
大浴場の前で別れるとき、
綾を呼び止め、手渡した。
『…もう返してくれないかと思った。』
夕方、奪ったままの彼女の下着。
『いつまでも俺が持ってる意味がねぇからな。』
『ケイ君のコレクションに新たに加えるのかと…』
『女物の下着をコレクションする趣味はねぇ(笑)』
『つけてきて、いいの?』
『あぁ。』
笑って、頷く。
『ありがと。』
『礼を言うことでもねぇだろ?』
『…そっか。そもそもあたしのだし。
下着つけるの、当たり前だよね(笑)』
『俺、先に部屋に戻ってっから
ゆっくりしてこいよ。』
『うん。』
バイバイ、と手を振って
"女湯♨️"と書かれた暖簾の奥に
消えていった彼女の姿を見送る。
…綾の身体の
あちこちにつけた俺の痕跡。
流してしまうのか。
ちょっと残念な気がする。
ずっと、俺にまみれてればいいのに。
今頃、
泡に包まれ、
湯に解放されているであろう
彼女の身体を想像しながら、
自分を洗い流す。
…今まで何度も
恋愛してきたはずなんだけど。
その度に、『大事な女』だと
思ってきたはずなんだけど。
綾のこと、
本当にかわいくて仕方ない。
それでも、終わってしまえば
過去の恋愛と同じように、
痛みも感傷も忘れてしまうのだろうか。
いつの間にか
"終わる"ことを前提に考えてしまうのも
経験値ゆえ、なのか?
俺、無駄に場数、踏んでんな…(苦笑)