第3章 ~痛い、恋 ~ (烏養 繋心)
あぁ、わかった。
口に出して訊いてみる
『彼氏と旅行、じゃなくて
彼氏と"二人"の旅行が初めて?』
『うん。高校の卒業旅行の時、
親が絶対許してくれるわけないから
友達カップルと3組一緒に、
ディズニャーランドに行った。
それなら、女友達とも写メ撮れるから
親にも疑われないでしょ?』
『用意周到だな、女子高生。』
『イマドキ、そんなのフツー(笑)
一応、夜はカップルで泊まったけど、
昼間はずーっと6人で遊んでたからね。
…彼氏も好きだけど、
友達とも離ればなれになるから、
そっちの方が、大事だったかも。
…だから、"彼氏と旅行"っていうより
"仲良しみんなで旅行"って感じだった。』
『…でも、夜は、シたんだろ?』
『まぁ、それは、一応、二人きりだから…
でも、昼間遊びすぎて疲れてたし、
それに、高校生同士の慣れないHだから
嬉しいけど、快感、まではいかなくて。』
そんな赤裸々告白を、
サラッとしやがって。
『だから、
今日は本当に楽しみにしてきたんだよ。
大人になってから、ちゃーんとこうやって
"彼氏と旅行"、初めてだから、ね。』
そうやって、
裸の体を透明の湯に隠しながら
ニコッと笑うなんて、
誘ってる、としか、思わねぇぞ、俺は。
『そりゃ、見せてもらおうじゃねぇか、』
ベンチから立ち上がる。
股間のタオルをバッと取ると
いつの間にか、力みなぎったペニス。
隠さず、そのまま真っ直ぐ歩き、
ザブザブと湯の中を歩く。
岩風呂の真ん中に浸かっている
綾の真ん前まで、ザブザブと。
立ち止まる。
ペニス越しに見える、
俺を見上げてる、裸の彼女。
『大人の女らしく、フェラしてみせろよ。』
湯気で、ぼやけて見える顔。
それでも、
表情が甘く緩んだのが、わかる。
…こうなる時を待ってたのが、わかる。
何も言わず、
でもとても丁寧に両手を添え、
クルクルと何度か舌で先端を舐めまわし、
やがて、
カプリ…と、口に含んで、
ゆっくりと出し入れし始める。
つきあい始めた頃はヘタだったフェラも
今ではこんなに上手くなりやがって…
若い子とつきあう醍醐味、というか、
あれこれ教え甲斐があるってもんだ。
ヌメヌメと
ペニスにまとわりついていた舌が、
急に固くなり、
グイ、グイと刺激を与え始める。
舌の先がちょうど裏スジにあたって…