第3章 ~痛い、恋 ~ (烏養 繋心)
ためらいなく突っ込んだ指は、2本。
『ゃぁぁ、っ…ぅんっ!』
『どーだ?初めてのカーセックスは。
興奮してっか?』
『…ぅ…ん、』
俺も、相当、興奮してる。
…股間が、痛い。
せめてズボンだけでも
脱いどきゃよかったな…
指をバラバラに動かしながら
ペロリと乳首を舐めてみた。
この突然の攻めが、効いたらしい。
『…ゃぁぁぁぁっ…んんっ!』
キツいくらい、指が締め付けられる。
はぁ、はぁ、という彼女の息が
落ち着くまでそのまま、待って、
『イッたか?』
『…ん。ヤバイ、メチャ、イッちゃった…』
"ヤバイ、メチャ、イッちゃった。"
言葉が、若いなぁ、と思う。
こんなところが、いちいち新鮮で。
『烏養さん、あたし、自分で思ってるより、
好きかも、しんない、』
…俺に、そんなに、惚れてる?
と思ったら、次の言葉にコケた。
『…セックス。』
『あ?』
『…ごめんなさい、はしたなくて。
でも、こんな気持ち、初めてなんだもん。』
ほら、やっぱり、新鮮で、かわいい。
ちょっと違う環境で、
ちょっと自由に乱れさせただけで、
こんなに素直な反応されちゃ、
もっと、
"初めて"って言わせたくなるじゃねーか。
『…ほんじゃ、このまま、させてもらおうかな。』
彼女の手をつかみ、
短パンの上から、俺の股間を触らせる。
『俺も、ほら、もう、こんななってっし。』
『…見て、いい?』
『見るだけじゃなくていいぞ。』
そう言いながら、
短パンとトランクスを一度に脱ぐ。
興奮の度合いと同じくらい
勃起して立ち上がったペニス。
『ほら、どーしたい?』
遠慮がちに、手を添える彼女。
狭い車の中、不自由な態勢で
ゆっくりとしごきはじめる。
細い指。柔らかな触り方。
…なんというか、うーん、
自分でやる時の3割くらいの力加減。
物足りなさが、意地悪心を刺激して。
『あのな、もっと、ほら、こうやって、』
彼女の手を俺の手で包んで、
二人で、俺のを一緒にしごく。
…初めての、共同作業(笑)…
『こんなにキツく握って、痛くない?』
『ナカで締め付けられる時は、
こんなもんじゃねぇぞ?』
『そうなの?』
そうだよ。それが、たまんねぇんだよ。
『お前のナカで、締め付けてみるか?』
手の動きが、止まる。
それは、受け入れる、というサインらしく。