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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)




『私がくじけそうになった時は、
気合い入れてくれる?』

『もちろん。
ちょっとでも息抜きしたい時とか
弱音吐きたい時とか、いつでも連絡して。
…コタローちゃんのことも、
遠慮なく俺に聞いたらいい。
やる気の出そうな話しとか
楽しい話だけを選んで
聞かせてあげるよ。』

『及川君と光太郎君、
私のカンフル剤、だね。』

『…ね、そのかわりさ、
俺の弱音も聞いてくれる?』

うんうん、と、うなずく顔は、
もう、笑顔だ。

『聞く、聞く!
人気者の裏の顔、興味津々だぁ(笑)』

…ちょっと元気が出てきたみたいだから
ふざけたふりして、ついでにきく。

『人肌恋しい時は?』

『それは、私じゃなくても
及川君と遊びたい女の子が
行列作って待ってるんでしょ?』

『だけど、』

綾ちゃんの唇に
俺の人指し指を這わせながら。

『俺、
ゆうべの乱れた綾ちゃんの姿、
忘れられそうにないんだよね…』

これは、本音。
綾ちゃんを元気付けるために
言ってるわけじゃない。

『…それを言うなら、』

唇に触れる手を優しく捕まれる。
そして、まさかの、

胸に…乳房に運ばれた。

予想外の動きに、
思わずゴクンと
ツバを飲み込んでしまう。



こんな時に、感じる。
歳上、いい。

俺に気に入られようと
媚びたりかわいこぶったりしない、
積極的さと、

愛されてた人の、余裕。


手のひらに触れた胸元は、

寝起きの、
ほんわりと温かく柔らかい肌。


『及川君は相手してくれる女の子、
たくさんいるだろうけど、私はもう、
彼氏、いなくなっちゃったんだから。
私の方が、淋しいんだよ。』


キレイゴトでは済まないよね、
俺達、そういう年頃だから。

男とか女とか、多分、関係ない。
女の子だって、
押さえきれない欲求、きっとある。

それを素直に言えるのは、
やっぱり、
愛されたことのある人の余裕。

…木兎が、
彼女の心も体も、
素直に解放してあげたから、だよな。

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