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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



ずっとずっと、

こうなりたいと
…綾ちゃんを抱きたいと…
思わないようにしてきた。

二人で居酒屋行っても、
二人で夜道を歩いても、

一人で部屋で考えてても、
一人で二人を見送っても、

触れることを想像しないように。
…考えたら止まらなくなりそうで。

木兎の女に手を出すことは
二人を裏切るだけでなく
俺自身の未来を壊すことになる。

だけど、
事態は変わった。
もう、木兎は別れたし、
彼女は今、裸で俺の下にいる。

止まるはず、ない。
止まる必要が、ない。

…俺を好きで
身を任せてるわけじゃない。
傷心を癒してくれる人、として
俺が選ばれたのも、重々、承知。

それでも。

『…ぁ、んぁっ、トオル、そこ…』

『…ここが、何?』

『すごく、いいの、そこ…』

『ここ?』

『…ぁぁぁん、たまんない、よ…』

ほら、また1つ、彼女を知る。
彼女の気持ちいいスポット。
もし次があるなら、
またここを攻めてあげるのに。

目の前で、
あられもない姿をさらし、
俺の名前を呼び捨てする彼女
…綾…を見ていると、

手にいれたくなるじゃん。

『…トオル、もう、』

綾の両脚が、俺の背中に絡む。
綾の両手が、シーツをつかむ。
綾の腰が浮き上がって、
綾の首が左右に振れて、

『…イ、クぅぅっっっ…』

ナカを出入りしていた俺のモノが
ネットリ、ピッタリと肉襞に包まれて

『…綾、俺も…』

ガツ、ガツ、ガツ、と打ち付けて
最後は一番奥にねじこんで、
全体をなま温かさに包まれながら

先端から勢いよく出ていく
白くて温かい粘りがゴムに広がり、

あまりの気持ち良さに、
一瞬…意識が飛んだ。

こんなにフツーの、
こんなにシンプルなセックスが、
こんなに感じるとは知らなかった。

この快感を知ってしまったら、
今までみたいな悪魔みたいなセックス、
もう出来ないんじゃないか?

今までみたいにバレーのために
本気の恋愛を我慢する、なんて
出来ないんじゃないか?

静かな、彼女。

『…綾、大丈夫?』

…返事がない。
すぅすぅ、と繰り返されるのは、寝息。

裸のまま、
彼女を腕枕して、俺も眠りに落ちる。

…この、
罪悪感と裏腹に感じる静かな幸せ、

夢じゃ、ないよな?

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