• テキストサイズ

~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



『自分で、触ってるの?』

…気付かれた。この手、どうしよう…
いたずらが見つかった子供のように焦ってしまう。

『…もう。私に、させて。』

比べないで欲しい、なんて
ちっせーこと、言えるわけない。

ソロリと起き上がった綾ちゃん。

『ね、私に、させて。』

『…』

『口でされるの、嫌い?』

『…好き。』

クク、と小さな笑い声。

『もしかして、ライバル心?』

『…うん。』

今度はアハハ、と笑って。

『私、その気持ち、
他人事とは思えないほどよくわかる。
及川君のそういうとこ、ほんと、好き。』

『…わかる、って?』

『光太郎君とつきあう時もね、
最初は、いろんなこと…胸の大きさとか…
誰かと比べられたらヤだな、とか、すごく考えた。
今日だって及川君はたくさん女の子を知ってるから
あたしじゃダメかなって思ってた…思ってる。』

『…現在進行形?』

『うん、思ってる。光太郎君が言ってたもん。
及川君のファンの子は、清楚に見えて
実は結構エロそうな子が多い、って。』

『え?それマジ?
コタローちゃん、んなこと言ってた?』

『言ってた、言ってた。
光太郎君もそういう女の子にちょっと興味あるけど
俺のファンは全然違うんだよな、って、
残念そうに(笑)』

『普通、彼女にそんな話、する?!』

『光太郎君は、フツーにしてた。』

『ヤじゃないの?』

『そういうこと、隠さずに言ってくれて
"だけど俺は今、綾に夢中だから
もう、他の女はどーでもいーんだ"って
最初にちゃんと言ってくれたから、
光太郎君とつきあおうと思えた。
ファンの子の話もすごく楽しそうにするから、
聞いてても楽しいくらいで。

…ごめん、あたしまた、光太郎君の話、してる…』

『いいって。
思い出して、ケリつけな。俺は、全然平気。』

『…でも、萎えてる…』

あ。ほんとだ。
木兎の話、してたら
俺のモノ、くったりしてる…

綾ちゃんがニコッと笑って、

『どれどれ、診察しましょうか。』

俺の股間に、手と顔を添えてきた。

木兎、ごめん。
まさかの展開だ。
興味ないはずの俺が、
お医者さんごっこ(笑)

なんだか、心がほどける。
セックスしてて、
こんなに柔らかい気持ちになるって…

俺、やっぱり、
…綾ちゃんのこと、好きだ。

/ 733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp