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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第1章 ~二番目の、恋~ (及川 徹)



あれから木兎とは
学校とバレーがほぼ全て…という
ある意味、集中できて幸せな毎日を
すごく普通に送っていて、

特に綾ちゃんのことが
話題にのぼることはなかった。

きっと、大丈夫だったんだろ。
木兎のことだ。
いつもみたいに明るくエネルギッシュに
綾ちゃんの心をリードして、

綾ちゃんも、
そんな木兎が彼氏であることを
やっぱり誇らしく思って、

二人ならではの"この先"について
何か約束したんだろう、と思ってた。

…勝手にそう思ってた。

だから、
ある日の練習の休憩中、
木兎からかけられた言葉に
心底、驚いた。


『あ、そーだオイカワ、
今夜、なんか予定ある?』

『え?今んとこ、ないけど?』

『そっか、よかった。』

『なに?合コンの欠員補充?』

『違う違う。』

『なにさ?飯?』

『違う。』

『…なにさ?』

『今夜、綾と、直接、会うんだ。』

わざわざ、それ、言うって、まさか、

『…いつぶり?』

『んー、直接会うのは、
多分、2ヶ月ぶりくらい?』

2ヶ月?
俺が綾ちゃんと電話で話したのは
1ヶ月くらい前のこと。

『なんで?』

『俺が合宿だったり、
綾が模試だったりでさぁ。』

じゃあ、話はすすんでない、のか?
…それは俺が心配することでは
ないかもしれないけど。

『それと俺の今夜の予定に、
何の関係があるわけ?』

『いや、ほら、もしかしたらさ、
電話するかもな、と思って。』

『…電話?なんで?』

『わかんねーけど。もし、もしだけど、
どーしていいかわかんねー展開になった時、
"こんなとき、どーやって言ったらいい?!"
とかってトイレからこっそり、
相談の電話、するかもしんねーからさっ。』

『ないない、そんなこと、ない!』

笑って返事する。

『コタローちゃん、そんな時に
俺を頼ったりするキャラじゃないじゃん。
むしろ、俺がアドバイスしたとしても
絶対、その通りにはしなさそうだもん!』

『だーっ!
俺、オイカワのトスがなきゃ決めらんねーのっ!
な、頼む、今夜あけといてっ。
女とベッドインしてたら、
オイカワ、電話とってくんねーじゃんっ!』

グズグズと駄々をこねる様子が
子供みたいでかわいい。
…男にかわいいとか言いたくねぇけど(笑)

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