第1章 束縛彼氏
李人さんと別れて、家に着き約束を思い出してメールを送った。
〈今家に着いたよ(*^^*)〉
李人さんとの約束は「家に帰って来たとき」「寝る前」「起きた時」に必ずメールをすること。
心配してくれてる。そう思えてなんとも言えない恥ずかしい気持ちになる。
送信をタップし、スマホの画面をオフにすると、すぐに返信がきて、暗くなったばかりの画面が明るくなり、新着メールと表示される。
発信元は李人さん。
私は嬉しくなり、すぐにメールを開く。
〈無事に帰れてよかった。明日も大学だよな?早くお風呂はいって体休めろよ!〉
私の身体を心配してくれる李人さん。優しい人だなぁ。彼は本当に束縛をするような人なのだろうか。あの素敵な笑顔の裏側にそんな一面があるのだろうか。
お風呂で身体を洗いながらそんなことを考えていた。