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繰り返しずっと……【妖狐×僕SS】

第1章 ここは妖館


目を開けると、外が真っ赤だった

広すぎるベットにいつだったかクレーンゲームでとった人形がそれを受けて夕方を知らせている


……寝過ぎた

完全に、寝過ぎ……


明くる日の時

自分でもどうしてこんな時間まで寝ることができたのかと言うぐらい、酷い時間に起きた

扉に目を向けると、流石に心配したのか、いつもの表情だが苓が立っていた

お互いの部屋の鍵を持っているとはいえ、入ったなら入ったで起こしてくれてもいいのに

額に手を当ててよろめきそうになった

自分でもおかしいと思う


「…………今、何時?」

「17時46分……こんばんは、主人」

「……こんばんは」


皮肉だな、皮肉だろうな

私だって寝たくてこんな寝てたんじゃない

気付いたらこの時間だったんだ

……猫って一日どのくらい寝てるんだろうな

こんなもんなのかな……

これ以上は勘弁いただきたいな……

今度調べておこうと心に誓う


……にしても


と、心底関係ないことを思い出す

あの子が来てから時間経ったけど……まだ会いに行ってないや

何だかんだで会わなくて

でも、哀兎が抱き付くのに成功したという話と青眞がどうやら悪態をつかれてさんざんだったという話と

カルタが仲良くなったとか、雪小路さんは健在だったとか…………そんな話は聞いたな


そろそろ会わないとな……生活時間も戻さないとだし


大きく伸びをして、ベットから飛び起きる

「お腹空いた!」

「そりゃあ、昨日の夜からなにも食べてないし……」

「苓が作るかラウンジで食べようよ。お腹すいて死にそう」

「死なないから大丈夫。後、作るのめんどいからラウンジで」

「じゃあ、着替えてから行く」


笑いながら、あきれた顔に返す


前も、こんなのだったのかな、私は


少しの苦笑いを踏まえながら
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