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繰り返しずっと……【妖狐×僕SS】

第5章 予兆の香り


驚きすぎて二度見

不機嫌そうに、いつもみたいに呆れた顔をして聞き流してると思ってたのに……


「え、え、冗談だよ……!?本音を言うならゲームのための魔法のカードだけど!」

「魔法のカードは嫌だけど、ゲーセンのやつ程度ならとれるし、遊園地なら他のやつらも連れてけるし」

「……明日、嵐?今日も風うまく使いこなせてたし……やっぱりおかしいよ!?」

「人の好意に何てこと言うんだよお前は!?うまく使えちゃ悪いか!?」

「悪くないけど!悪くないけども!!なんと言うかあれだよ!」

「どれだよ!?」


ぎゃいぎゃいこんなところで騒いでたら座敷わらしのあの人が怒りに来そう

でもそんなのお構いなしに叫び会うぐらい今日はおかしい

その優しさはおかしい

いったい何があったのこの子!

ついにその計算高さを他の女の子だけじゃなく私にまで使いだしたの!?



「あーもー!じゃあ要らないんだな!?」

「要るよ!それは要るから!ありがたくもらうから!」

「はぁー……なんなの、そんな意外かよ」

「意外だよ、青眞がバレンタインのお返しすら渡してるの見たことないのに……」

「哀兎は別だろ。SSだし」

「こんな欲の多いSSを甘やかすと大変なことになるよ?枯渇するよ?お財布」

「……お前はいったい何をねだろうとしてる……?」


げっそりとした雰囲気で

もう疲れたからと部屋に帰ってく

私は一人そこに残って、いまだに受け入れがたいさっきを思い出す


……変なもの食べたかな

もしくはツンデレだった?

ツンデレ萌えキャラは凜々蝶でしょ?

いや、凜々蝶はツンしゅんか


オーバーヒート寸前の頭はもう正常な思考をしてくれないらしい

ぐしゃぐしゃー!と髪を掻いて

解決せずまま私も部屋に戻った
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