第4章 住人たちの帰還
「………………」
学校
いつもよりも静かな友人に目をやる
ここ数日
日和の様子が変
確かに、授業中は騒いだりしないけど
寧ろ静かだけど
休み時間まで静かなのは希だ
普段なら親しいメンバーと騒いだりしてるのに
しかし問いただすのも柄ではない
猫より犬派の私は
彼女のご機嫌の坪も当てれるか微妙
「青眞、そっち、どう?」
「別に、元々こっちは静かだしな。休み時間はずっと本読んでる」
「どうしちゃったんだろうね。二人でいるの見かけないし」
「喧嘩じゃね?」
「ほぼいつもじゃん」
「意外と喧嘩するよな」
「どっちもどっちだけどね」
はぁ、
二人でため息をつき
何と頭を悩ませる
「何してんの?お前ら。一緒にいるなんて珍しい」
「あ、反ノ塚」
「いやまぁこれがかくかくしかじかで……」
「そうかぁ……大変だなぁ」
「え、今のわかったの!?」
「え?わかってねーよ?ほら、雰囲気って大事じゃん?」
「雰囲気で済ませるなよ……」
脱力感に見舞われながら
今度はしっかりと説明する
それにうんうんと頷いた反ノ塚は
思い出したように手を叩く
「そういやぁ、凜々蝶のやつも最近おかしかったなぁ……変な迷惑メールが来るとかで」
「迷惑メール?」
「差出人もわかんねぇんだと。まぁあいつの場合、慣れてるから全部無視だけどな」
「春は変なやつがたくさん現れるって言うけど……流石に心配だね」
「御狐神さんにも言ってないのか?」
「心配性だからって黙ってるっぽい。恐ろしく過保護だから」
「あー……わかる」
学校内まで潜入してきそう
三人でまたため息をつく
まだ見えぬ
その正体を知りもしないで