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繰り返しずっと……【妖狐×僕SS】

第3章 懇親会の夜に


反ノ塚と別れた私は

犬のぬいぐるみを抱えながら本屋を歩く

……うーん、何処だろ

小説のところに居ないなんて珍しい

漫画のところかな


「……いないし」


いったいどこにいやがるあいつ……

メールでも打つか

ここじゃ電話もするの躊躇うし

携帯を開くと、メールが入ってた

おお……探す手間が省ける

探し人からのメールの内容は

非常に腹立たしかった


「どうしてこいつ、ペットコーナーなんかにいやがる……」


動物そんな好きだったっけ?

というか、本の用事済んだならゲーセンに来い

イライラしながら歩みをペットコーナーへ

そこでショーウィンドウ越しに子猫の相手をしてる男に


バシ!


「……痛いんですけど」

「動き回る方が悪い!あー、無駄に歩いた」

「?なにそれ」


小脇に抱えてる犬を見付けたのか

不思議そうに問われる


「ゲーセンでとった」

「いくらで?」

「二匹で…………いくらだろ」

「青眞に取らせりゃよかったのに」

「後から思った」


歩きながら、そんな話をし

皆と合流する

まだ遊んだりしてたかったけど

苓との約束的にギリギリ……無理

全く、自分のこの体を恨むか


「そういやぁ、お前ら二人、何か喧嘩してなかったか?」

「ちょっとこの堅物が聞き分け悪くて」

「ちょっとこのガキが聞き分け悪くて」

「仲良いな……!?」

「いや、悪いと思うよ?」


哀兎も青眞も正解だ

ついでにいうなら反ノ塚も喧嘩は正解

本当、過保護というかなんというか……

昔はそうでもなかったのに……


「帰りの時間のことで少し……」

「あー、そうだよな。日和は早めに帰らないとな」

「ちょっとぐらい大丈夫なのに、私もいるんだから」

「そういうわけにはいかないだろ馬鹿」

「馬鹿かもしれないけど言うな!」


味方は一人しかいなかったか
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