第2章 歓迎
「よし、これで全員の携帯は登録したな」
「まさか初めての使い道がこれとはな」
「まぁまぁ」
公園に集い、登録を済ました私たちは輪になって話していた
カルタは帰り道にここを通るはずだから
唯一相方の居ない反ノ塚を、御狐神が心配する
「お一人で大丈夫ですか?」
「おー、大丈夫大丈夫。飛ぶから」
「飛んじゃダメでしょ、外だし」
「見つかりでもしたら大変なことになるぞ……」
「その時は風に飛ばされた紙切れのフリするからー」
ピュー……
「……………………」
「うおー……」
……………………
「冗談じゃなくなってるんですけど!?」
「馬鹿が!行方不明者を増やしてどうする!」
駆け出した私と凛々蝶
相変わらず反ノ塚はめんどうごとしか増やさない……
もっとこう、さ
効率的と言うかそういう行動できないものかな
私、仕事は増やしたくないタイプなんですが…………
ふつふつと沸く苛立ちを隠すことはできずに
心で暴言を吐きまくる
そして、感情大きく足をそこへ踏み入れてしまう
ズザァ……!
「!?」
「!」
妖怪っ……!?
「哀兎!!」
「凛々蝶さま!!」
一瞬で、その壁は辺りを暗闇に包み込んだ