第2章 歓迎
「………………」
おそらく
真っ暗な部屋を見渡しながら
私は予想する
きっと寝惚けた苓が布団に置いてある電気のリモコンでも踏んでしまったのだろう
そこに偶々ちょうど良いタイミングで私が来た
呆れたため息をついて、暗闇を歩く
夜目が効くから全然平気だけど……流石に朝この暗さは違和感しかない
ベットに寄ると、こんもりと盛り上がった塊を発見
乱雑に置かれた本が寝落ちを意味してる
「おーい、起きろー。休みの日だけど、朝からだけど、寝たいだろうけど起きてー」
「………………」
起きねぇこいつ
仕方なしに体を軽く叩く
「起きないと落書きしますよ」
「…………最低……」
「いや、起きないのが悪いから」
やっと開いた目は眠たそうだけれど睨んでいた
そりゃそうだろう
誰だって寝起きは悪い
それもこんな朝に
布団からでようとしないこのどうしようもないSSを、私は自分を棚にあげてまで叱れないので……
そのままの状態で説明する
「ふぁぁ……買い出しねぇ……」
「丁度新刊とかノートとか買いたかったし、良いでしょ」
「良いけど、別に。着いていくくらい」
「よしじゃあ着替えたら下で合流!反ノ塚たちと待ってるから」
「うん。あと、関係ないけど何で暗いの?」
今ごろか
「自分でリモコン踏んでるんじゃない?」
「あ……なるほどね」
「机に置きなさい」
「気が向いたら」
「絶対やらない気だ……!」
こういう返事はやらないってきまってる!
早急にリモコンを救出し、私は反ノ塚と合流した