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君想ふ夜桜《銀魂》

第6章 継続は力なり



また激しい戦いが始まった。が、天人側が押されていた。

(馬鹿な…たった2人の猿ごときに…)

その光景に、敵も言葉が出なかった。

鬼兵隊総督に翡翠の巫女の首を取り、名をあげることに没頭してた天人(モブ)共は、その強さに目を覚ましたかのよう大半が弱腰になった。


「ハァ…ハァ…」

雅は疲労がピークにきていた

高杉の言う通り無茶した
使い慣れてる刀も徐々に重く感じ、構えの腕も無意識に段々と下がってきた

寄りによって今、晋助は足が悪い
コイツを逃がせるくらい時間を稼げれば…

烏合の衆でも、こっち側がへばれば状況は変わる

雅の所に敵がまた押し寄せてきた。

(雅ッ…!)

高杉も、自分のことで精一杯で助けに行く余裕がなかった。

体力的にも、今目の前にいる数の敵を相手するのは困難だ

(…ッ!)

雅は目の前の敵をぼんやりと見た。


戦は、いつ死ぬかも分からない無慈悲な世界

だが

死は、誰にでも訪れる何の変哲もない結末


今まで数え切れないほど、その瞬間を見てきた

自分がそうなったって、別におかしな事じゃないし自然なことだと思っている
こんな状況でも……でも

ズサァ!

疲れ切った体でも、雅は意識を集中させて敵をきった。

でも、今死んだら絶対後悔する
 私にはまだ、やらなきゃいけないことがある

刀をグッと握り締めた。

 こんなとこで、終わるわけにはいかない!



「相手は2人だけの虫の息だ!殺せェ!!」

次の瞬間、


ぐァァァ!!!
ウォォォォ!!!


『!』

どこからか、段々といくつもの叫び声が上がった。

天敵を目の前にしたような苦しみの叫び
敵に立ち向かう勢いある喚声

その大喝に、天人や高杉もハッとなった。


「は?2人だけだと?寝ぼけてんのかコノヤロー」


1人の男が、周りの天人を一気に叩いた。

掴み所のない口調
誰もが恐れる、銀色の髪に夜叉の如き戦い

「まだ、ここにいるぜ」

その白い背中は、私もよく知っていた

「!!! き、貴様はッ!」

(アンタは…!)

その姿に天人たちは一気に戦意を失いつつあった。


「敵の数も把握してねェんじゃ、虫の息の首も取れやしねェよ」


白夜叉 坂田銀時が余裕の笑みで、私たちの前に現れた。

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