第6章 継続は力なり
俺はよく思う。黒子野は本当に頼りになる
「流石は幻の“6人目”(シックスマン)だな。ここで影の薄さを使うとァ。全然気付かなかった」
「すいません。結構前からいたんですが…」
加勢する機を伺うのに、すでに天人の後ろでスタンバってました
高杉やましてや天人でさえ気付かなかった…
「教えてほしいもんだぜ。気付かれず後ろをとる方法ってやつを」
敵に限らず仲間(ウザイ銀時)にも有効だしな
「お手本になんかなりませんよ。それに…
高杉さん…!足は?」
高杉はケガの具合を見た。
「ッ!」
(どうやら、少し無茶したらしい…)
若干熱を持って、赤く腫れてやがる
黒子野は周りを見渡し、敵がいないことを確認した。
「大丈夫ですか?その足だと…」
「今から鬼兵隊と合流する。ケガに構ってる暇は…。!」
高杉は思い出した。出陣する前の会話を
~~
回想
〈寺〉
「コレ。渡しておく」
雅の手には、小さな包みがあった。
「何だ?」
「いざというときに使って。応急処置みたいなものだよ」
高杉はそれを受け取った。
包みの中身は塗り薬だ
あの夜の後、わざわざ作ってくれたのか?
「おまじない、かけてあるから」
(おまじない?)
耳を疑った。
お前、そんな子供だましみたいなこと言うキャラか?
むしろ、信じなさそうな…
すごく不思議に思ったが、あえて聞かなかった。
「あぁ。ありがとよ」
高杉は手の平にある、もらった薬を見た。
おまじないか…さぞかし効くんだろうな
~~
現在
近くに敵はいない。使うなら今か…
黒子野も言うしな。やむを得ん…
念のため、2人は近くの岩影に隠れた。
さっそく薬を使ったら、ジンワリと痛む所に効いていくのが分かる
だいぶ楽になってきた
そして、またテーピングし直した。
やはり、雅のようにいかない
(やっぱりアイツの方が断然上手いな)
「あのぅ、僕がやりましょうか?」
上手くできないのを見てた黒子野が名乗り出た。
さすが、サポート役。
「じゃあ頼む」
黒子野は素早い手つきでテーピングした。
その上手さに驚いた。
「意外と上手いなお前」
「意外って…少し傷つきました」
「悪ィ」
すると、黒子野は呟いた。
「雅さんに教えてもらったんです」