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君想ふ夜桜《銀魂》

第2章 何事もタイミングが肝心




回想
〈松下村塾〉


パァン パンッ ガッ

ここは、松下村塾の道場。
松陽の弟子たちが剣の稽古に励んでいた。

その中でも、ひときわ注目されていた試合があった。

バァン!

周りにはそれを観戦する人がいっぱい。
その中には、読者もよく知る桂小太郎もいる。

その試合というのは、銀時と高杉の勝負だ。
竹刀が激しく混じり合う音。周りと明らかに違った。

「やっぱすげぇな高杉。銀時をここまで追い込むなんて…」
「だがやっぱり銀時の方が強いな」

周りはそれほど、試合に目が釘付けの様子だ。

現状は高杉の方がおされていた。

ダンッ!

「ぐっ!」

高杉は銀時の突きで、無様にこけた。

それを、口に手を当て笑う銀時
またの敗北を悔しがる高杉

「くそっ!もう一回だ」

「おいおい。もう10回もやってんだぜ。いつまでやるつもりだ?」

しつこいことを特に嫌う銀時は、高杉との試合に飽きていた。

「俺が勝つまで」

今日はなかなか勝てない高杉に、桂は間に入った。

「止めておけ。今日も勝てるとは限らない」

あの時、高杉が奇跡的に初めて銀時に勝ててから、何度か勝ってるが、今の所どちらかというと負けが多い。

「それじゃあ俺の気が済まない」


「おやおや、精が出てますね」

ピリピリしてた高杉に、松陽先生が現れ微笑ましく話しかけた。

「先生」

「自分より強い相手と戦う。確かにそれは強くなる上でとても大切な心構えです」

先生は指を立てて、教えを請う。

「ですが、たまには違うレベルの相手と対戦するのも自分の力を知り尽くす上で大切なことですよ」

つまり、他の奴と対戦しろと?
ヅラはあまり気乗りしねェし。他の奴でそんな…

今の高杉に、満足する相手はいなかった。

「では、私が1人推薦しましょう」

『!』

高杉とやり合えるほどの実力の持ち主が他にいることを、松陽はあっさり口に出した。

(先生に推薦されるとは、一体どれほどの奴だ?)

桂もその者に興味が湧いた。


松陽はその者を手招きで呼んだ。

すると、高杉たちと同い年くらいの…
























・・・・・
1人の女童が現れた。

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