• テキストサイズ

君想ふ夜桜《銀魂》

第5章 人は皆 十人十色



アイツのあんなツラを初めて見て、意外で驚きが隠せなかった。

 あの時の雅は、
   いつもとはまるで違う
      別人のような優しい目をしていた

よく考えたら、この戦場でアイツは時より違う。

けが人の手当て、戦場で戦う昼の時、
 冷淡で口数も表情も乏しい いつもの雅。

部屋で一息付いてる夜の時、
 自ら話もし、優しいツラや
    いつもと違う表情になる別の雅。

アイツに限らず、誰だっていつもと違う時もらしくねェ時だってあらァ。

だが、そんな違いをいちいち気にしちまう。

俺はアイツのことを昔から見ていた。ヅラや銀時と同じ、仲間として…

今までだってずっと…


俺は雅が触れた頭の所に手を置いた。

アイツの手の感触が、今でも残っている。

あの時、手を繋いだときもそうだった。


今もあの時も、アイツの意外すぎる顔にぶったまげたっつーか、久しぶりにあんなツラを見るのに少し抵抗があった。

赤くなったのも、ただ動揺しただけだ。

(慣れねーもんや いつもと違うことに出くわしたら、誰だってぶったまげるもんだろ。俺も少し驚いただけだ)

    ・・・・・
それに、そんなことあいつが望んでねェのは、俺が1番分かってるはずだ。

自分の頭に触れていた手に、力を入れた。

そして俺は普通の顔になり、ようやく立ち上がった。

他の奴は知らねェが、俺はアイツを
・・・・
そんな風に見るつもりはさらさらねェよ

   ・・・・・
俺は、そんなもんのために“ここ”(戦場)にいるわけじゃねェんだよ

アイツよりも俺が分かってなくてどうする?

俺はアイツとただの仲間として、この戦に勝つために戦うだけだ



これからもずっと…

/ 610ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp