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君想ふ夜桜《銀魂》

第10章 約束ってのあ、守れなかったときが残酷だ



「雅。わしは将来、商いを通じて自然を守ろうと思うんじゃ。これからの戦で、この星はさらに攻撃を食らうじゃろう。この地球の本来の美しさが戻るように、少しでも手助けしたいんじゃき」

「そうか…」

この坂本辰馬は、一見なにも考えていない脳天気バカだが、彼の元にはいつも誰かしらがいる。

その不思議な人を惹きつける力によって、彼には熱い人望がある。

(桂や晋助や銀みたいな素直じゃない性格とは全く違う。でも、頼りになりそうなのは一緒らしい…)

辰馬は、巧みな話術、相手を和ませる笑み、商人として逸品の術を持ち合わせている。

今こうして私が耳を傾けたくなるのは、そのせいかもしれない。

コイツは将来商いを通じて、人々を導く将として大きな躍進を見せるだろう。

「ワシは、地球の環境問題をスマートにセクシーに対処していきたいと思ってる」

「セクシー?」

聞き慣れない言葉に戸惑った。

「この先、天人が地球に侵略すれば、地球の伝統も奪われるやもしれん。その自然もまた然り。
そして、たとえ戦に勝っても、幕府は天人に対抗せんと富国強兵をするじゃろう。そうすればどうなるか、わしらの中で一番賢いおまんは分かるじゃろう?」

まるで授業の先生が生徒を指名するように聞いてきた。

「…またさらに水質汚染、空気汚染、森林伐採も進む。そして自然保護のデモが起こり内戦が勃発する。どっちみち戦争だな」

「ご名答じゃ。さすがは雅よの~。先生、おまんみたいな生徒を持てて嬉しいぜよ」

雅の頭をわしゃわしゃ撫でた。

「私はアンタみたいな頭わしゃわしゃでモサモサの先生は知らん。忠告するが、この手を今どければ多めに見てやる」

「おおすまんの。気分を害してしまっか」

パッと手を離して、彼女ははちまきを取って自分の髪を直した。


「つまり、おまんの先生“ら”はストレートだったってことか?」

ピタッ

雅は髪を直していた手を止めた。

「アンタ…」

「ありゃ?もしかして、禁句とかじゃったか?」

辰馬は松下村塾出身じゃない。

だから、私がどうやってそこに入門したか、それまでの経緯を知らないはず。

「どこで知ったの?私には先生が
・・・・・・
2人いることを」

まさか晋助が…

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