第9章 親に見つかりたくねーもんがあるなら部屋は幾度か掃除しとけ
朝に散々、アイツのことで言ってきたが、これじゃあマジに人のこと言えねェじゃねーか
総督とあろう奴が面子も立たねェ
仲間を信じねェなんて、お山の大将としてあるまじき失態だ
こんなバカと一緒に考えても、ただバカが伝染るだけだ
だったら、直接確かめに行くだけだ。手術中でも
高杉は広間へ向かい、銀時は成り行きで付いていった。
広間の襖を前に、高杉は取っ手に手をかけた。
鶴だと正体がバレて飛び立つなんて、そんな子供騙しのおとぎ話、寺子屋で聞き飽きてたし好かなかった
だが、確かにアイツほど謎めいた存在なら、正体が鶴だとしても納得がいくかもしれねェ
だが、呼び名の通り本物の死神でしたなんぞ言われれたら天地がひっくり返るぜ雅
てめーはたまに、面白くねェ冗談を言うが今回は…
そして、さっきから気になることがあった。
襖の中から、音が一切聞こえない。
明らかに中では手術は行われてない。
まさか、ヅラは手遅れでもう…
冷たくなった桂が布団に寝かされ白い布で顔が隠されてる情景が頭によぎり、思いっきり襖を開いた。
そこにあったのは、黒いノートでも白い布ではなく、白い板一枚。
『ドッキリ大成功!!』
は?? ドッキリって?
バンッ!バンッ!
広間の他の襖が一斉に開き、桂と他の志士たちがどわっと集った。
桂の手にはトマトジュース、パクヤサは生クリームの元を持っていた。
「フアッハハハ、どうだ銀時高杉!読者も肝を冷やしたほどの俺の死んだ演技!200P目目前でしかもハロウィンだからはりきってみたが、少しやり過ぎたかも…」
ドォンッ!
「グオッホ!」
銀時は左手足、高杉は右足で桂の体を思いっきり蹴飛ばした。
『ハロウィンどころか、クリスマスも年すら通り越すわァ!』
胸ぐらを掴んで、さらに追い討ちをかけた。
「2ヶ月も読み間違えるくらい、てめーは脳みそどころか目ん玉も腐ってんのか?」
「脳みそも目ん玉も死体化してんだったら、二度と蘇らねえようにしてやろうか?」
今日の更新日は12/31だが、どうやら桂は日付を2ヶ月前のハロウィンと勘違いしていたらしい…
「悪い。年越し前の特番みたいなオチにして」
大勢の中から雅があの例の黒いノートも持って現れた。