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君想ふ夜桜《銀魂》

第9章 親に見つかりたくねーもんがあるなら部屋は幾度か掃除しとけ



誰かがここを通って落としたとは考えづらい。

そもそもさっきから、台所にも関わらず全く人が来ない。

裏返しても名前もなく真っ黒…

(ん?)

高杉はノートの裏側に、何か書いてあることに気付いた。

白い文字で書いてあるこれは…

(DEA……NOTE?)


「気になんだったら、中見れば早ェ話じゃねーか?」

横にいる銀時が水を差した。

確かに、このままノートを眺めても始まらない。

言うことには一理あるが…

(見ちまっていいのか?本当に)

もし本当に雅のだったら、あとあと


『人の物を勝手に見るとは、アンタも悪趣味だな…』


なんて言われたりしてな…

アイツはプライバシーに敏感な奴だ

高杉は本を捲ろうと指をかけるが、それ以上手が動かなかった。

「どうした?アイツのモンか確かめんだろ」

実を言うと、高杉も見てみたいと思っていた。けど、開けようにもまだ躊躇いが…

「おめー。まさかこれが春画とか想像してんのか?」

ピリッ

銀時の言葉に反応し、危うく力が入ってノートを破りそうになった。

「は?んなモン、アイツが持ってるわけねェだろ?てめェと一緒にするな」

高杉は早口言葉のように否定した。

「アイツもそーいうギャップ萌えがあっても可笑しくないだろ」

「萌えるか!ギャップ萎えの間違いだろッ!」

悪ガキがよからぬことを企むような笑みで冗談をかます銀時を睨み付けた。

もしアイツがここにいたら、睨み殺されてるぞ

「いやいや、思い込みは時に盲点を付くぞ。人気キャラは誰だって、ギャップという武器があってこその人気だ。エリート忍者先生がまさかのエロ本好きとか、総督気取ってるチビが4位になったり、白夜叉と恐れられてる男は実は甘いもの好きで1位を取ったり…」

「てめェの人気持論なんて知るか。お前の場合マイナス要素が多過ぎて、ギャップにならねーよ」

確かに銀時は原作でもだらしない、家賃払わないなど欠点が多いのは事実。


高杉はイライラして、銀時に黒いノートを押し付けた。

「それじゃてめェが開けろや。俺は見てただけってことで咎められめーよ」

「俺かよ?」

まるで、どっちがピンポンダッシュをやるか揉め合ってる悪ガキみたいだ。

銀時はしぶしぶ了承し、いざ捲らん。

ペラッ

そこにはこう書かれていた。



桂小太郎
パクヤサ

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