第6章 継続は力なり
「ツラじゃない桂だ」
かなりの間を空けて、まさかの桂がやってきた。
「アンタのことじゃない」
「てめーのことじゃねー」
「おまえのことじゃねェ」
これ言えば満足か?と3人はツッコむ。
一言ことわってからよいしょと銀時の隣に座り、端から桂、銀時、雅、高杉と並んだ。
あまりの豪華な面子で、周りの者たちは何だがワクワクしていた。
「アンタも来たのか…」
わざわざ自分の名前で注意しに来るとは…
しかもかなりの距離だった上、こんな喧騒の中
雅はその計り知れない聴覚に唖然とした。
「ああ。珍しいスペシャルゲストに挨拶しに…」
「いやそれもういい。俺と同じデジャヴは、読者も面倒くさがってる」
銀に続きヅラと次々と来る腐れ縁に、自分は磁石か何かなのかと思う
桂の天然さに銀時が色々とツッコむ中、高杉は片手で頭を抱えた。
(あ~クソッ。どいつもこいつもせっかくの気晴らしが全く安らぐ気がしねェ)
本当に面倒くせェ奴らのせいで、俺も雅も気が休まるところがありゃしねェ
「それで、何の話をしてたんだ?」
桂が酒を口に運んで聞いた。
「特にねェよ。高杉が保健室の先生にムラムラしてる小学生みてーだったって話よ」
「殺してやろうかてめー?」
銀時の揶揄に高杉はブチ切れ寸前の状態になった。
「何を言ってる銀時?ふざけるのも大概にしろ」
銀時のおちょくりに桂は釘を差した。
ヅラのフォローにほんの少し期待を寄せるも、それは儚く散った。
「俺たちの年齢なら、せめて高校生だろう」
※いやそういう問題ですか?
(ふざけてんのはてめーらの方だろ)
高杉はそういやそうだったと思い出した。
コイツは明らかにズレている天然バカだと。
「先生と生徒の禁断の恋など。許しませんよそんなはたしないこと。PTAどころの騒ぎじゃありませんよ」
お母さん口調で銀時のホラ吹きに乗って高杉に注意した。
一発でもいいから殴りかかりたい衝動に駆られつつも自我を保った
もし騒ぎを起こせば、雅は自分が原因でこうなったと場を離れる可能性もあるからだ
それじゃあ俺がここまで連れてきたかいがなくなる
ここは何を言われても大人しくするんだ。今回だけァ
ボロクソ言われても、握り拳に力を入れて我慢した。