第6章 継続は力なり
仲間の数は、たった1人
あとは全員やられたのか
他に生存者がいないか周りを見渡したが、みんな死体しかなかった
まだ少しでも息をしてる人がいれば…
「あァ何だ?空からサルが降ってきたぜ」
「キョロキョロしてるが迷子なのか?保護者でも探しに来たのか?」
天人らは急に現れた小さな少女を馬鹿にするよう嘲笑ってる。
人は見た目が肝心と言うのはこういうことなのか
「雅さんッ!どどど、どうしてここに?」
仲間も、空からシータが落ちてきた時のパズー以上のリアクションだ。
何度見渡しても、やっぱり誰も…
「…どうやら生き残りはアンタだけみたいだね」
「……」
唇を噛みしめ悔しそうにしてるその様子をみれば分かる
むしろこんな不利な状況でよくここまで
周りがやられていく中、たった1人で心細かっただろう
「遅れて悪かった」
「いえ、謝らないでください。むしろあの雅さんが加勢に来てくれるなんて、自分はまだツいています。まずはこの状況を打破することだけを考えましょう」
あ、この人 思ったより前向きだ
この状況下でも、弱気にならず決して諦めてない
カッコつけて加勢しに来た私が、何故弱気になってる?
「……そうだね」
この人の言う通り、反省はあとだ
「ハッ!たったサル1匹ごときで形勢逆転のつもりか?」
「貴様らに明日はないッ!」
天人は一斉に攻めてきた
それからは、ただ眼前の敵だけを見ていた
さっきの妙な目玉の天人の時とは違い彼女は、何も考えずに戦っていた
体が勝手に動いてくれると言った方が正しいのか
戦場にいるとき、戦ってるうちにいつも不思議とそうなる
危うく急所をやられそうになっても、特に動揺も焦りもしない
ただ1つ、懐にしまってある大事なものを傷つけないことを心に留めていた
敵は2匹のサルに、しかも小さな女にここまでやられるとは想定外で驚嘆してる。
その動揺が敗因に繋がり、雅によってどんどんやられてく。
たった1匹の、しかもこんなおなごに
後ろにいるたった1人の味方は、
流石ここまで持ちこたえただけあり、自分の身は自分で守れている
これなら、2人で何とか切り抜けられそうだ
早く駆けつけれなかったのは残念だが、この人だけでも
そう、思っていた…